アメリカの中古車サイト比較|大手7サイトの特徴と輸出業者の使い方

アメリカの中古車サイトは、在庫を集めた掲載サイト、自社販売のオンライン販売店、事故車などのオークションの3種類に分かれます。輸出業者は主に価格調査に使います。
「アメリカの中古車はどこで探すのか」「現地の相場はどう調べるのか」という疑問に答えるため、この記事では米国の主な中古車サイトを種類別に比較し、日本の輸出業者が価格調査に使うときの見方と注意点を説明します。各サイトの手数料や利用条件は変わることがあるため、利用前に必ず各社の公式サイトで確認してください。
アメリカの中古車サイトにはどんな種類がある?
米国の中古車サイトは、誰が売り手で、誰が買えるかによって性格が大きく異なります。価格調査に使う場合も、どの種類のサイトの価格なのかを区別することが大切です。
| 種類 | 主なサイト | 売り手 | 価格の性質 |
|---|---|---|---|
| 掲載(マーケットプレイス)型 | Autotrader、Cars.com、CarGurus | 販売店・個人 | 小売の掲載価格(希望価格) |
| オンライン販売店・大手販売店 | Carvana、CarMax | 運営会社自身 | 自社の小売価格 |
| 事故車・保険車両のオークション | Copart、IAA | 保険会社・販売店など | 入札で決まる落札価格 |
| 価格ガイド | Kelley Blue Book、Edmunds | (販売はしない) | 推定価格の目安 |
主な中古車サイトの比較
| サイト | 特徴 | 価格調査での使い方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Autotrader | 販売店と個人の在庫を掲載する老舗の掲載サイト。Cox Automotiveのブランド | 車種・年式・走行距離で絞り込み、小売掲載価格の幅を見る | 掲載価格は希望価格で、成約価格ではない |
| Cars.com | 販売店の在庫掲載と販売店レビューを提供するマーケットプレイス | 地域ごとの掲載価格の差を見る | 同じ車が複数サイトに掲載されることがある |
| CarGurus | 独自の市場価格推定をもとに、掲載車を「お買い得」などと評価する | 掲載価格と推定相場の差を見る | 評価は同社のモデルによる推定 |
| Carvana | オンラインで購入・配送まで完結する中古車販売 | 自社小売価格の水準を見る | 価格に配送などの条件が含まれる場合がある |
| CarMax | 全米に店舗を持つ中古車販売の大手。買取も行う | 店頭小売価格の水準を見る | 自社基準の価格で、地域の相場と一致するとは限らない |
| Copart | 事故車・保険の全損車などを扱うオンラインオークション | 事故車や修理前提の車の落札水準を見る | 州や車両によって入札できる会員の条件がある |
| IAA | 保険会社などが出品する車両のオンラインオークション | Copartとあわせて事故車の相場を見る | 登録や入札の条件を事前に確認する |
業者間の卸売取引では、Manheim のようなディーラー向けオークションも大きな役割を持ちますが、利用は原則として登録した事業者に限られます。価格ガイドの Kelley Blue Book や Edmunds は、条件を入力すると推定価格の目安を示します。
日本の輸出業者はどう価格調査に使う?
輸出の採算は「日本での仕入れ値」と「現地で売れる価格」の差で決まります。米国のサイトは、後者を見積もるために使います。
- 車両を正確に特定する:日本の車台番号・型式から、グレードと仕様を確定します。
- 同じ仕様の掲載例を集める:AutotraderやCars.comで同じモデル・年式の掲載を探します。右ハンドルの日本仕様は、米国仕様と別に扱います。
- 掲載価格の幅と掲載期間を見る:価格の高い掲載が長く残っている場合は、その価格では売れにくい可能性があります。
- オークション結果と照らし合わせる:入手できる範囲で落札結果も確認し、小売価格との差を把握します。
- 費用を差し引いて採算を出す:海上運賃、米国での通関・関税、輸入業者の手数料、州の登録費用などを差し引きます。
例:1台で見る採算の考え方
例:日本での仕入れ値が300万円(約2万ドル相当と仮定)の25年以上前のスポーツカーで、米国の掲載価格が3万5,000ドル前後だったとします。運賃・通関・関税・輸入手数料・登録費用の合計を8,000ドルと見込むと、手元に残る差は約7,000ドルです。ただし掲載価格は希望価格のため、実際の売値が3万ドルなら差は約2,000ドルまで縮みます。為替の変動も採算を大きく左右します。
米国サイトで価格を見るときの注意点
- 日本仕様は米国の掲載と単純比較できない:米国で正規販売されなかった日本仕様は、掲載件数が少なく、価格の幅も大きくなります。
- 25年ルールの対象かどうか:25年未満の日本仕様は原則として輸入できません(「アメリカ25年ルールとは」参照)。
- 車両履歴の確認:米国ではVINで車両履歴レポートを確認する文化があります。日本の車台番号の車は検索できない場合があります(「CARFAXとは」参照)。公的なタイトル履歴であるNMVTISの仕組みはAAMVAの案内で確認できます。
- 利用規約の確認:掲載データの自動収集を禁じているサイトもあります。調査は各サイトの規約の範囲内で行ってください。
採算の見積もりに入れる費用項目
現地価格から逆算するときは、日本側と米国側の費用を漏れなく積み上げます。金額は時期・港・車両で大きく変わるため、必ず見積もりを取って確認してください。
| 区分 | 主な費用項目 | 確認先 |
|---|---|---|
| 日本側 | 陸送、輸出抹消仮登録などの手続き、通関、船積み | 陸送業者、通関業者、運輸支局 |
| 輸送 | 海上運賃、保険 | 船会社、フォワーダー |
| 米国側 | 輸入通関、関税、港湾の費用、国内輸送 | 米国の通関業者 |
| 登録 | 州の登録・点検の費用 | 登録する州の当局 |
| 販売 | 掲載費、オークション手数料、販売手数料 | 各サイト・オークション |
現地のバイヤーとのやり取りで求められる情報
米国のバイヤーからは、製造日、走行距離、修復歴、改造の有無、書類の状態などをよく確認されます。日本の車台番号やグレード名は米国では知られていないことが多いため、仕様を英語で正確に説明できるよう準備しておくと取引がスムーズになります。輸出前の手続きは「輸出抹消仮登録とは」で解説しています。
価格ガイド(Kelley Blue Book・Edmunds)の見方
Kelley Blue BookやEdmundsは、年式・グレード・走行距離・状態・郵便番号などを入力すると、取引の種類ごとに推定価格の目安を示します。販売店に下取りに出す場合の価格と、個人間で売る場合の価格、販売店で買う場合の価格は、それぞれ水準が異なります。輸出の採算を考えるときは、自社がどの立場で売るのかに合わせて、該当する価格を見ます。
ただし、価格ガイドは米国で正規販売された車を前提にしています。米国で売られなかった日本仕様のモデルは、そもそも選択肢に出てこないことがあります。その場合は、同じモデルの掲載例や、輸入車を扱う専門の販売店の価格を手がかりにします。
日本仕様の掲載が少ないときは?
掲載例が数件しかない場合は、その価格が売れた価格なのか、長く売れ残っている価格なのかを見極めます。掲載期間、写真の状態、走行距離、改造の有無を比べ、価格の幅を広めに見積もるのが安全です。
為替の変動をどう見込むか
輸出の採算はドル建ての売値と円建ての仕入れ値の差で決まるため、為替の変動を受けます。仕入れから現地での販売までには数か月かかることも多く、その間に為替が動けば、手元に残る金額も変わります。採算を見積もるときは、現在の為替だけでなく、円高に振れた場合でも赤字にならないかを確認しておくと安全です。
国内側の相場とあわせて判断するには
現地価格だけでなく、国内の仕入れ値の根拠を持つことが採算判断の前提です。国内相場の種類は「中古車相場データの種類と比較」、輸出需要が査定額に与える影響は「輸出需要と中古車査定」で解説しています。瞬カーは、車台番号またはVINから登録情報・車両諸元・AI参考査定価格などを返す法人向けのプラットフォームで、国内側の車両特定と参考価格の確認に使えます。番号の書式は車台番号・VINチェックで確かめられます。瞬カーの照会結果は実車15分のデモでご覧いただけます。
よくある質問
日本からアメリカの中古車サイトで車を買えますか?
アメリカの中古車相場はどのサイトで調べるのがよいですか?
CopartやIAAはどんな車が多いですか?
日本の中古車をアメリカで売るときの価格の目安は?
無料・月1〜2回
瞬カー|Vehicle Data Professional Insights
中古車査定、VIN・車台番号、車両相場、買取・在庫管理、海外車両データなど、車両ビジネスの実務に役立つ情報をお届けします。
- ご登録後に確認メールをお送りします。メール内のボタンを押していただいた時点で配信を開始します。
- 配信はいつでも、メール下部のリンクから停止できます。
登録情報は、国内のデータセンターで運用されるセキュアなクラウドサービスで管理しています。取得した情報は個人情報保護方針に沿って取り扱います。