車台番号の場所はどこ?メーカー別の打刻位置とコーションプレートの見方

車台番号の場所は、車検証の「車台番号」欄と、車体の打刻・プレートの2か所です。車体側の位置はメーカーや車種で異なり、エンジンルームの隔壁、フロア、フロントガラス下のVINプレートなどに表示されます。
この記事では、車台番号(車体番号)がどこにあるかを、書類側と車体側に分けて説明します。ボディタイプ別・メーカー別の代表的な位置を表にまとめ、輸入車のVINプレートの位置、確認するときの安全上の注意、打刻が読めないときの手続き(職権打刻)まで解説します。
車台番号はどこ? まず車検証を見る
番号を知りたいだけなら、車体を探すより車検証を見るのが確実です。車台番号は電子車検証の券面に印字されています(国土交通省 電子車検証特設サイト)。券面の見方は電子車検証の見方で解説しています。
車体側の打刻を確認する必要があるのは、主に次のような場面です。
- 中古車の仕入れ・買取で、書類と実車が一致するか照合するとき
- 輸出抹消や名義変更の前に、番号の転記ミスがないか確かめるとき
- 車検証が手元になく、まず番号を把握したいとき
車体のどこに打刻されている? 代表的な位置
道路運送車両法では、車台番号の打刻の様式や位置を、あらかじめ国土交通大臣に届け出る仕組みがあります(道路運送車両法 第29条)。そのため位置はメーカー・車種ごとに決まっていて、全車共通の場所はありません。代表的なのは次の場所です。
- エンジンルームの奥の隔壁(ダッシュパネル):ボンネットを開けて、車室との仕切りの板の中央付近や左右に打刻されている例があります。
- ストラットタワーやフレームの側面:エンジンルーム左右のサスペンション取付部付近や、フレーム(車体の骨格)に打刻されている例があります。
- 運転席・助手席の足元やシート下のフロア:カーペットやフロアマットをめくった下に、点検用のふたやカバーがあり、その中に打刻されている例があります。
- 荷室の床:商用バンやワゴンで、荷室のフロアに打刻されている例があります。
- フロントガラス下のVINプレート:輸入車に多く、車外からダッシュボード上面のプレートを読めます。
当社の現場経験では、職権打刻(運輸支局長等の職権で打ち直された番号)の車を除くと、国産車はフレームや車体骨格に打刻されている例が多く、輸入車はフロアマットの下にある例があります。輸入車ではフロントガラス下(ダッシュボード上面から見えるVINプレート)で確認できる車もあります。
メーカー別・車台番号の主な場所(目安)
下の表は、メーカーごとに打刻が見つかりやすい場所の目安です。同じメーカーでも車種・世代・駆動方式で位置が変わるため、正確な位置は取扱説明書やメーカーの販売店で確認してください。
| メーカー | 打刻が見つかりやすい場所(目安) | 補足 |
|---|---|---|
| トヨタ | エンジンルーム奥の隔壁、または助手席側の足元・シート下フロア | ミニバン・SUVはフロアのカバー内にある例がある |
| 日産 | エンジンルームの隔壁やストラットタワー付近 | 車種によりフロア側 |
| ホンダ | エンジンルームの隔壁付近 | 軽・ミニバンはフロア側にある例がある |
| マツダ | エンジンルームの隔壁付近 | コーションプレートも同じエリアに多い |
| スバル | エンジンルームの隔壁・ストラットタワー付近 | 水平対向エンジンで奥が見えにくい車がある |
| スズキ | エンジンルームの隔壁、または運転席・助手席側のフロア | 軽自動車はシート下・足元のカバー内にある例がある |
| ダイハツ | エンジンルームの隔壁、またはフロア | 軽自動車・軽バンは座席下や荷室側の例がある |
| 三菱 | エンジンルームの隔壁やストラットタワー付近 | SUV・トラックはフレーム側面の例がある |
| 輸入車全般 | フロントガラス下のVINプレート、フロア(マット下)、ドア開口部のラベル | 打刻とプレート・ラベルの複数箇所に表示される例が多い |
この表は一般的な傾向をまとめたもので、すべての車種に当てはまるものではありません。
ボディタイプ別の探し方
セダン・ハッチバック・SUV
まずボンネットを開け、エンジンルームの奥の隔壁を左右に見ます。見当たらなければ、助手席側の足元のフロアマットをめくり、カバーの有無を確認します。
軽自動車・ミニバン
エンジンが座席の下や前方の狭い位置にある車は、エンジンルームから打刻が見えにくいことがあります。座席下やフロアのカバー内を確認します。
トラック・商用車
ラダーフレームを持つ車は、フレームの側面(前輪付近が多い)に打刻されている例があります。泥や錆で読めないときは、無理に削らず、軽く汚れを落として確認します。
輸入車のVINプレートはどこにある?
米国の規則では、乗用車などのVINは車室内にあり、運転席側のフロントピラー付近で車外からフロントガラス越しに読める位置に表示することが求められています(49 CFR Part 565)。北米仕様を基本とする車や欧州車の多くでも、同じ位置にVINプレートが見られます。
あわせて、ドア開口部(Bピラー付近)のラベル、エンジンルーム、フロアの打刻に同じVINが表示されている例があります。VINの構成はVIN(車両識別番号)とはで解説しています。
コーションプレートと車台番号の違い
コーションプレート(モデルプレート)は、エンジンルームなどに貼られた金属や樹脂の銘板です。メーカーにより、型式、エンジン型式、車台番号、カラーコード、トリムコードなどが記載されています。
カラーコードは補修塗装や部品の手配で役立ちます。ただし、登録上の番号として基準になるのは車体の打刻と車検証の記載です。コーションプレートは交換・脱落の可能性があるため、照合では打刻を優先します。
確認するときの安全上の注意
- エンジン停止後しばらくはエンジンルームが高温です。冷えてから確認します。
- 電動ファンはエンジン停止後も回ることがあります。ファンやベルトの近くに手を入れないでください。
- ハイブリッド車・電気自動車のオレンジ色の高電圧配線には触れないでください。
- ジャッキアップして下回りを見るときは、ジャッキだけで支えず、リジッドラックなどを使います。
- 打刻をワイヤーブラシや研磨で強くこすると、識別が困難になるおそれがあります。打刻の塗りつぶしなど、識別を困難にする行為は法律で禁止されています(道路運送車両法 第31条)。
打刻が読めない・見つからないときは(職権打刻)
打刻がない、他の車と類似している、腐食などで識別困難といった場合、国土交通大臣(権限は運輸支局長等に委任)が職権で打刻をし直すことができます(道路運送車両法 第32条)。実務上「職権打刻」と呼ばれ、手続きは使用の本拠を管轄する運輸支局等で行います。事故によるフレーム交換などで打刻部分を失った車も対象になり得ます。
職権打刻の車は、元の打刻位置とは別の場所に新しい番号が打たれていることがあります。車検証の車台番号と打刻が一致しているかを必ず照合してください。
打刻が見つからないときのチェックリスト
探しても打刻が見当たらないときは、次の順で確認します。
- 取扱説明書の「車両の識別」ページを見る:多くの取扱説明書に、車台番号の位置が図で示されています。
- カバーやカーペットの下を確認する:フロアの打刻は、樹脂のふたや防音材で隠れていることがあります。ふたを無理にこじ開けず、ツメの位置を確認して外します。
- エンジンルームの補機類の陰を見る:バッテリー、エアクリーナー、ワイパーのカウルの下に隠れていることがあります。スマートフォンのライトと手鏡を使うと、無理な姿勢をとらずに確認できます。
- 販売店に車検証の情報を伝えて聞く:同じ車種の整備経験がある販売店なら、位置をすぐに教えてもらえることがあります。
打刻を撮影して記録するコツ
仕入れや輸出の現場では、打刻の写真が後の照合の証拠になります。
- 打刻面に対して斜めから光を当てると、文字の凹凸が影になって読みやすくなります。
- 全体(打刻の位置がわかる引きの写真)と、文字が読める寄りの写真の2枚を撮ります。
- VINプレートはフロントガラスの反射が入りやすいため、ガラスにスマートフォンを近づけて撮ります。
- 写真のファイル名や台帳に車台番号を記録し、車検証の写しとひも付けて保管します。
なお、米国の規則ではVINは運転席側のフロントピラー付近で車外から読めることが求められているため、北米仕様の車は車外からの撮影で確認できることが多くあります(49 CFR Part 565)。
業者の実務:照合のチェックポイント
買取・下取り・輸出の現場では、次の順で照合すると手戻りが減ります。
- 車検証(または登録事項等証明書)の車台番号を控える
- 車体の打刻を撮影し、文字を1つずつ照合する(0とO、1とIの見間違いに注意)
- 打刻部周辺の溶接跡・再塗装・腐食の有無を確認する
- コーションプレートの型式・カラーコードを控え、相場確認と部品手配に使う
例:輸出用に仕入れた1台で、車検証の転記ミスが抹消手続き時に見つかると、書類の訂正に数日かかり、その間の保管料や船積みの遅れがコストになります。仕入れ時の写真1枚で防げるミスです。
番号の書式は車台番号・VINチェックで確かめられます。瞬カーの照会結果は実車15分のデモでご覧いただけます。車台番号の基礎は車台番号とは、業者向けの活用は買取店向けソリューションや輸出業者向けソリューションをご覧ください。
よくある質問
車体番号はどこに書いてありますか?
コーションプレートに車台番号は書いてありますか?
打刻が錆で読めないときはどうすればいいですか?
輸入車のVINはどこで確認できますか?
車台番号の拓本とは何ですか?
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