車を売るタイミングはいつ?高く売れる時期・走行距離・税金の節目

簡単に言うと
- 中古車がいちばん動くのは3月。その前の1〜2月が目安です。
- 自動車税は4月1日の持ち主にかかるので、3月中の名義変更が目安です。
- モデルチェンジの発表前や、走行5万km・10万kmの手前も節目です。
- 9月は中古車の売れ行きの山がはっきりせず、新車の乗り換え交渉の月です。
- 迷ったら、早めに相場を確かめるのが基本です。
詳しい仕組みと根拠は、下で出典つきで解説します。
この記事では、車が高く売れる時期とその理由を、日本自動車販売協会連合会(自販連)の統計や税金のルール、輸出の動きなど公開データをもとに整理します。決算期・モデルチェンジ・走行距離5万km/10万km・車検・13年の節目・自動車税・為替と輸出需要について、それぞれ「どのくらい効くのか」「何を確認すればよいか」を円の例を交えて説明します。
車を売るタイミングはいつ?高く売れる時期は1〜3月と言われる理由
中古車がもっとも売れるのは、就職・転勤・進学で車が必要になる人が増える春の前です。販売店は3月に向けて在庫をそろえたいので、1〜2月ごろは仕入れ(買取)に力が入りやすいと言われます。
これは統計でも確かめられます。自販連の中古車登録台数(2026年1月版)によると、登録車(軽自動車を除く)の中古車登録台数は次のとおりです。
| 月 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|
| 1月 | 251,004台 | 253,121台 |
| 2月 | 309,042台 | 291,573台 |
| 3月 | 421,968台 | 409,574台 |
| 8月 | 266,378台 | 263,861台 |
| 9月 | 291,729台 | 309,694台 |
| 年間合計 | 3,661,625台 | 3,632,179台 |
中古車の月別登録台数(2025年)
2025年の月平均は約30.3万台なので、3月はその約1.35倍です。2022年(431,852台)・2023年(427,832台)も3月が最多で、毎年同じ形をしています。3月に売れる車を店がそろえるのは1〜2月なので、売り手から見ると「1月〜2月中旬ごろ」に動くのが合理的です。3月に入ってから売ると、店頭に並ぶ時期が4月以降になり、仕入れ側の意欲が下がることもあります。
反対に、8月や年末年始は登録件数が少ない月です。ただし、少ない月に売ると必ず安いわけではありません。数字の差が出やすいのは人気の普通車や軽自動車で、需要が季節に左右されにくい車種(輸出向けの車など)では差が小さいこともあります。
時期の差より大きい「車ごとの差」
季節で相場が動くといっても、その幅は車の状態や販路の違いに比べると小さいことが多いと言われます。たとえば同じ車でも、1月に売るか5月に売るかの差が数万円程度なのに対し、修復歴の有無、人気の色かどうか、整備記録がそろっているかで、数十万円の差が付くことがあります。また、同じ日でも、国内で売る店と輸出に強い店では提示が大きく違うことがあります。時期を待つあいだに相場そのものが下がることもあるので、「春まで待てば必ず得」とは考えず、売りたいと思った時点で複数の提示を比べることが大切です。修復歴の扱いは 修復歴と査定額 で解説しています。
9月の決算期に車を売るのは有利?
多くの販売会社は3月が本決算、9月が中間決算です。決算期は新車の販売台数を伸ばしたい時期なので、下取りを含めた新車の商談では条件が良くなりやすいと言われます。
ただし、中古車の登録件数で見ると、9月の山は3月ほどはっきりしません。2025年の9月は309,694台で月平均をわずかに上回りましたが、2024年の9月は291,729台で月平均(約30.5万台)を下回っています(自販連)。つまり9月は「中古車がよく売れる月」というより、新車の乗り換えで交渉しやすい月と考えるのが実態に近いでしょう。新車への乗り換えなら下取りと買取の両方を比べ、提示の差を確かめてください。違いは 買取と下取りの違い と 下取り価格の考え方 で解説しています。
モデルチェンジ前に売るべき?
フルモデルチェンジで新型が出ると、旧型の中古相場は下がることが多いと言われます。ベストカーWeb(2020年11月)は、ある小型車の旧型について、後継車が2020年2月に出たあと、中古相場が3月までの最高約89万円から8月には約80万円へ下がった例を紹介しています。約9万円、1割ほどの下落です。新型の発売で乗り換えた人の旧型が一度に市場へ出てくるためです。
- 発表前に動く:新型の情報が出始めた段階で相場を確かめておくと、下がる前に判断できます。
- 例外もある:旧型のほうが海外で人気がある、生産終了で希少になるなど、旧型が下がりにくい車種もあります。
- マイナーチェンジは影響が小さめ:見た目や装備の小さな変更なら、フルモデルチェンジほどの下落にはならないことが多いと言われます。
グレードや装備の違いが価格にどう出るかは グレードが査定額に与える影響 を参考にしてください。
走行距離5万km・10万kmは売り時の節目?
業界では、走行距離が5万kmと10万kmを越えると評価が一段下がりやすいと言われます。中古車を探す人の多くが「5万km以下」「10万km以下」で絞り込むため、その境目を越えると候補から外れやすくなるからです。たとえば4万9,000kmと5万1,000kmでは、車の状態はほとんど同じでも、検索や店頭での見え方が変わります。
もう一つの目安は、年式に対して走りすぎていないかです。一般に年1万km前後が標準的とされ、3年で6万kmのように多い車は年式のわりに評価が下がりやすく、逆に年式のわりに少ない車は評価されやすくなります。
ただし、距離の影響は車種によって大きく違います。耐久性への信頼が高く海外で人気のある車は、10万kmを越えても輸出向けの需要で値段が支えられることがあります。距離と価格の関係は 走行距離が査定額に与える影響 で詳しく解説しています。節目の少し手前で売るか、越えても気にせず乗るかを、今の相場と比べて決めるのがおすすめです。
車検前や年式の節目(13年)はどう考える?
車検前
車検が近いと「車検を通してから売るほうが高い」と考えがちですが、多くの場合、車検にかかった費用ほどは買取額は上がらないと言われます。たとえば車検に10万円かけても、買取額が10万円上がるとは限りません。業者は自社の整備や販売時の車検で対応できるため、売る予定があるなら車検の前に相場を確かめ、通すかどうかはそのあとで決めるのが無難です。
3年・5年など車検の周期
自家用の乗用車は、新車登録から3年後に最初の車検、その後は2年ごとに車検を受けます。このため新車から3年・5年・7年のタイミングは、乗り換えを考える人が増える節目です。同じ年式・同じ車種の車が同じ時期にまとまって中古車市場に出てくると、その分だけ買い手の選択肢が増え、値段が伸びにくくなることがあります。残価設定ローンの満了(3年・5年が多い)も重なりやすい時期です。人気車種なら、同じ年式の車が出そろう前に動くのも一つの考え方です。
13年の節目と自動車税の重課
年式の節目として分かりやすいのが新規登録から13年です。東京都主税局によると、4月1日の時点でガソリン車(LPG車を含む)は新規登録から13年、ディーゼル車は11年を超えると、自動車税がおおむね15%(バス・トラックはおおむね10%)重くなります(電気自動車・ハイブリッド車などは対象外)。計算例として、仮に重課前の税額が年39,500円の車なら、15%増でおよそ4.5万円になります(実際の税額は排気量・登録時期で異なります)。
重課になると、次の持ち主にとって毎年の負担が増えるため、国内では買い手が付きにくくなる要因になります。13年目を迎える春の前は、売るかどうかを考える一つのきっかけになります。年式で値段が下がる仕組みは 車の査定額が下がる理由 で説明しています。
自動車税(4月1日)を考えた売り時は?
自動車税は、毎年4月1日に車検証の所有者として登録されている人に、その年度(4月〜翌3月)の1年分がかかります(東京都主税局)。なお、2026年4月1日から税の名前が「自動車税種別割」から「自動車税」に変わりましたが、同じ税です。
- 3月中に名義変更まで終われば:新しい年度の自動車税は、売った人にはかかりません。
- 4月1日をまたぐと:名義変更がまだなら、その年度の1年分の納税通知は前の持ち主(売った人)に届きます。年度の途中で持ち主が変わっても、1年分は4月1日の持ち主にかかる扱いです。
- 例:仮に年36,000円の自動車税がかかる車を3月25日に契約し、名義変更が4月3日になったとします。この場合、4月1日の所有者は売った人のままなので、5月ごろに36,000円の納税通知が売った人に届きます。8日の違いで3万円台の負担が生まれる計算です。
- 廃車(抹消登録)なら:普通車は、4月から抹消した月までの月割で課税されるため、残りの月の分は戻る仕組みです。
買取店によっては、まだ残っている月の自動車税相当額を買取価格に含めて精算することもあります。「税金の未経過分は価格に入っていますか」と契約前に確認すると安心です。軽自動車は市区町村の税で、4月1日の持ち主に1年分がかかり、途中で手放しても月割で戻る仕組みはありません。3月に売るなら、名義変更の手続きに必要な日数も考えて、2月〜3月上旬に契約するのが目安です。手続きに使う書類は 車検証の見方 を参考にしてください。
為替や輸出需要で売り時は変わる?
日本の中古車は海外でも人気があり、輸出の動きは国内の買取相場にも影響します。日刊工業新聞(ニュースイッチ、2025年10月)によると、2025年度上期(4〜9月)の登録車の輸出抹消は80万8,000台で、過去20年で最高だった2024年度上期(81万840台)に次ぐ水準でした。また、中古車市場統計レポート(2025年11月公開)は、円安による輸出需要の拡大を中古車需要の背景の一つに挙げています。
円安になると、海外の買い手から見て日本の車が割安になり、輸出向けに人気のある車種の仕入れ値が上がりやすくなります。逆に円高に振れたり、輸出先の国が輸入規制(年式の制限など)を変えたりすると、同じ車でも値段が下がることがあります。年式の古いSUVやハイブリッド車、商用バンなど、国内の人気だけでは説明できない高値が付いている車は、為替や輸出先のルールの変化に左右されやすいと考えてください。仮に輸出向けの価格が1台1万ドルで変わらなくても、1ドル140円なら140万円、155円なら155万円と、円に直した値段は15万円変わります。輸出業者の仕入れ値(=買取の提示)にも、この差が反映されやすくなります。詳しくは 輸出需要と中古車の査定額 で解説しています。
売り時チェック表
| 節目 | 目安の時期 | 確認すること |
|---|---|---|
| 春の需要期 | 1月〜2月中旬 | 3月の店頭に間に合うか |
| 決算期 | 3月・9月 | 乗り換えなら下取りと買取を比べる |
| モデルチェンジ | 新型の発表前 | 旧型の相場が下がる前か |
| 走行距離 | 5万km・10万kmの手前 | 年式とのバランス |
| 車検 | 車検の前 | 車検費用と買取額の差 |
| 13年・11年の重課 | 迎える年の3月まで | 国内の買い手が減らないか |
| 自動車税 | 3月中に名義変更まで | 未経過分の精算方法 |
| 為替・輸出 | 円安のとき | 輸出向けに人気の車種か |
なお、相場はオークションの結果や業界の構造でも動きます。新古車が安い理由やオークション価格の性質は 新古車・未使用車はなぜ安い?中古車オークションの仕組み で解説しています。
瞬カーでできること
売り時を判断するには、まず「自分の車が今いくらくらいか」をそろった条件で知ることが出発点です。瞬カー®は、車台番号(VIN)から車両情報・メーカー設定グレード・推定走行距離(参考値)・AI参考価格を数十秒程度で返す、法人向けの車両価値データサービスです。時期を変えて同じ条件で価格を確かめられるので、買取店・販売店の担当者がお客さまに「なぜ今なのか」を根拠を持って説明する場面にも役立ちます。個人の方は AI参考価格ツール もお試しください。
よくある質問
車を高く売るなら何月がいいですか?
9月の決算期に売ると高くなりますか?
走行距離が5万km・10万kmを越える前に売るべきですか?
4月1日をまたいで売ると自動車税はどうなりますか?
車検を通してから売ったほうが高く売れますか?
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